
学校のいじめ自死事案では、よくある話
それでいいのだろうか
どうして改善されないのだろうか
事実を事実として、素直に受け止めればいいだけのこと
しかし
実際は
事実を事実として いかに見ないで済むのか
どうしたら
亡くなって 声をあげられない子供の自己責任にできるのか
と 大人たちが集まって
台本ができていく
死んだひとが 勝手に死んだことにするのが
学校は楽
責任もない
加害生徒も いないことになり
指導も必要ない
死んだんだから・・・・
もう しょうがないよね
そんな 心の声が聞こえる 学校と教育委員会
悲しみを抱えて遺族は 大きな権力と闘うしかない
宝塚市のいじめ事案
再調査後
遺族コメント全文
今回の再調査を通じて、娘に対するいじめが少なくとも25件認知され、さらに、その他の被害者に対するいじめも22件、認定されました。学校の中で、いじめが日常的に繰り返され、多くの被害者を生んでいた。それなのに、助けようとする教員はだれもいなかった。学校現場の実態と問題点が明らかになりました。
遺族として、徹底した再調査の結果を高く評価し、これを受け入れたいと思います。自死から約3年以上が経過した中、困難が予想される再調査でしたが、いじめによって自死に追い込まれた経緯と原因が、驚くほど克明に、明らかにされました。
前回の調査では、4件のいじめが認定されただけで、内容もあいまい。事実誤認を含むなど不適切、不明確、不十分な内容でした。再調査は、前回の調査結果と比較にならないほど充実した内容になったと受け止めています。
同時に、学校現場が抱える深刻な問題も浮かび上がりました。
公然といじめが繰り返されていたのに、教員は、娘がいじめを受けたことを「身から出たさび」と受け止めました。まるで、いじめられて当然だ、と言っているかのようです。生徒指導とは名ばかりで、いじめを放置し続ける無責任がまかり通る学校だったのだと痛感しました。
そして、いじめの定義すら知らない教員がいたことに、私たち遺族は、がく然としました。何がいじめに当たるのか判断できない教員に、いじめ対策を進める資格はありません。
当時、私たちは、教員を信頼していました。娘が助けを求めれば手をさしのべてくれるはず。そう信じていました。しかし、報告書を読む限り、だれも、娘に手をさしのべる教員はいませんでした。
娘はこう書き残しています。「死んだら負けや」「あいつらに負けたくない」。娘は最後まで懸命に生きようとした。決して死にたくなかった。そんな痛切な思いが胸に迫ってきます。しかし、いじめは、生きる希望を奪い、教員は、娘が生きる希望を失ったことに、最後まで気付くことはありませんでした。
教員が、いじめ対策を放置したことで、1人の命が失われた。その結果の重さを、教員は、自らの痛みとして感じ取ってください。加害者がいじめを繰り返したことで、1人の命が奪われました。自分の行動を振り返り、今後どうするべきか、しっかり考えて欲しいと思います。
問題は、教員と加害者にとどまりません。さらに、問題なのは、いじめ防止対策委員会という、当時の専門家チームが、娘の自死を食い止めるチャンスを握りつぶしていたことです。自死の1年前、娘を死に追いやったのと同じ加害者のグループが、他の生徒にも深刻ないじめ被害を引き起こしていました。だれの目から見ても、いじめ防止対策推進法の重大事態として調査を行い、加害者グループを指導すべき事案でした。ところが、この専門家チームは、重大事態として認定しない、という大きな判断ミスを犯しました。自死の1年前に、しっかり対応していれば、いじめの連鎖を食い止め、娘に対するいじめは防止できたはずです。自死も防ぐことができたはずです。それなのに、いじめ自死を食い止めるチャンスを、当時の専門家チームは、自らの手で、握りつぶしました。
しかも、その専門家チームのメンバーが、娘が亡くなった後、その原因究明を進める第三者調査委員会の委員に就任していました。重大な判断ミスで自死を招いた専門家が、自ら、その原因調査に当たっていたことになります。前回の調査報告書は、いじめの認定が曖昧で、極めて不十分な内容でしたが、自らの判断ミスを覆い隠すため、あえて不十分な報告内容にしたのではないか。そんな疑念を抱かずにはいられません。責任を問われるべきは、教員と加害者だけではない、というのが率直な受け止めです。
娘の自死は偶然が重なった結果ではなく、起きるべくして起きた悲劇だった。必然だった。それが、私たち遺族の思いです。悲劇にしてしまったのは、加害者だけでなく、いじめ問題から目をそらし、放置し続けた、無為無策の教員たちです。残念ということばで、私たち遺族の心情を語り尽くすことはできません。
「二度と繰り返さない」という言葉を、単なる理念に終わらせるのではなく、現実のものとするため、教員一人一人の意識改革、資質向上を進めるのはもちろん、学校システム全体の改革も必要だというのが、私たち遺族の切実な願いです。
関係者の記憶が薄れ、事件が風化する中、徹底して真相究明に取り組んでくださった委員の皆さんに、心から感謝を申し上げます。そして、再調査を決断した中川市長、事務局として尽力した市長部局の皆さんにも、深い感謝の気持ちをお伝えしたいと思います。
今回の再調査に協力してくださったすべての皆さまへ、娘に代わって感謝の言葉をお伝えしつつ、遺族のコメントに代えさせていただきます。
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